あこがれの人 と 一緒にいて楽な人 って違うなぁと、つくづく。
あこがれの人と話すと、自分にはない視点が学べて新鮮だし世界が広がるけれど、一方では、「この人はなんでも自分でできてしまうし、この人に自分という存在は必要ないなぁ」と考えて辛くなってしまう。
僕にとって、一緒にいて楽な人って、(言い方悪いけど)どこか抜けてるところのある人だ。自分が存在してる意味が感じられる人というかな。「この欠けた部分を僕が埋められるやん」みたいな。
自分を大きく見せようとすることに疲れたとき、そういう友人のもとへ今すぐ会いに行きたい衝動に駆られる。
自分は、自分を生れた時からの日蔭者のような気がしていて、世間から、あれは日蔭者だと指差されている程のひとと逢うと、自分は、必ず、優しい心になるのです。そうして、その自分の「優しい心」は、自身でうっとりするくらい優しい心でした。[人間失格]