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IT エンジニア。現在は働けておらず闘病中。いわゆる鬱です。

病名のない病気の治療について

僕は、持病の治療のために 5 年間で 10 を超える病院を回ったけれど、未だに病名はついていない。

 

病名のない病気を治療する過程は、非常に心細いものだった。

まず、ネットで自分の症状をぐぐっても似た症状を持つ人がほとんどいないので、治る未来が全く想像できず、絶望的な気持ちになった。

加えて、何科の病院に行けばも分からなかった。原因が分からないから。原因がメンタル面なのか肉体面なのか分からなかったから、内科・心療内科神経科・精神科 ... どこへ行けばいいのかすごく悩んだ。実際に病院に行ってみても、うちの科じゃ分からない、と何度も病院をたらい回しにされた。

さらに加えて、病名がない = 障害手帳も貰えなければ障害者年金も貰えないなど、社会的サポートが受けられないので、治らなかったら本当に野たれ死ぬ恐怖があった。

そして、ここからは僕の想像だが、はっきりとした病名のない人(僕)が、しょっちゅう調子を崩したり、何かが出来なかったり、イベントに欠席したりすると、「こいつは体調管理の出来無いヤツなんだ」「潜在的な能力の低いヤツなんだ」「イベントを平気で欠席するようなヤツなんだ」と思われて、周りから多くの信頼を失ってきたと思っている。

きっと、病名のない病気にかかっている人は、多からず少なからず上記の経験をしているだろう。

 

で。僕は上記のような愚痴が言いたくてこの記事を書いているのではなく、本題は以下だ。

以前、慶應大学で、 未診断疾患外来というものが設置された

従来の医学的検査で診断のついていない患者さんの DNA の配列(遺伝子とも呼びます)を最先端の分析機器を使って幅広く調べることで、診断の手がかりを得ることを目的とした外来です

とのことだ。(これだと、遺伝起因じゃない病気の場合はどうしようもなさそうだけど。。)

こういう、自分の病気の正体の分からない人をサポートする病院なり科なり施設なりが増えてくれれば、自分がどんな病気にかかっているか分からなくて苦しんでいる人たち(きっと少なくない)がきっと救われるのではないかと思う。

 

そういう未来が訪れることを切に願っている。